脂肪注入・
幹細胞付加脂肪注入
による再建
FAT GRAFTING /
ASC ENRICHED FAT GRAFTING FOR BREAST RECONSTRUCTION
脂肪注入による再建については、当院HPの「再生医療技術CAL・培養CAL」のページでご紹介しておりますが、患者さまの太腿やおなかなどから、カニューレと言われる細い管を通して脂肪吸引を行い、その脂肪を乳房へ注入することで再建する方法です。
柔らかく温かい、自然な仕上がりの乳房に再建することへの期待や、脂肪が流動的な組織であることから部分的な再建が可能になる、という特徴があります。
そうした特徴から、形成外科の分野では古くから、体のさまざまな部位の形を整えるために、脂肪の移植が行われてきました。
しかし、吸引した脂肪を患部に注入しても生着率が低いことが問題視されていました。
そのため、注入してもその部位がしぼんでボリューム不足になったり、あるいは脂肪が全く生着しない、合併症が起こりやすいなどのトラブルが起こることが多くあったため、一時、乳房への脂肪注入術は敬遠された時期がありました。
その時期から現在に至り、脂肪注入の生着率を改善する方法が研究されてきました。
現在、脂肪注入法というと以下の4つの方法が挙げられます※。
※以下の4つの方法は、治療提供する医療機関ごとに名称や内容が異なる可能性がありますため、治療をご検討される場合には必ず、受診する医療機関の医師に詳細をご確認ください。
※以下の1.~4.の治療のうち、当院では3.幹細胞付加脂肪注入法、4.培養幹細胞付加脂肪注入法、による治療をご提供しております。
1.純脂肪による脂肪注入法
患者さまから吸引した脂肪を遠心処理によって余分な血液やテュメセント液を除去し、乳房の患部に注入することで再建します。
2.不純物除去した脂肪注入法
特殊なフィルターを付けたシリンジを使って脂肪を吸引、遠心処理することで、余分な血液やテュメセント液、油分(死活・老化細胞)を除去します。
純脂肪による脂肪注入法と比較して生着率が向上することが期待できます。
3.幹細胞付加脂肪注入法
注入脂肪の生着率を高めるために、患者さまから吸引した脂肪の一部から脂肪幹細胞を抽出し、それを注入用脂肪に加えて乳房に注入する方法です。
当院で行っている幹細胞付加脂肪注入法を、当院ではCell-Assisted Lipotransfer CALと呼んでいます。
詳しくは、本HPの「再生医療技術CAL・培養CAL」の「再生医療技術「CAL」について」をご参考ください。
4.培養幹細胞付加脂肪注入法
注入脂肪の生着率を高めるため、少量の吸引または切除した脂肪より脂肪幹細胞を抽出後、培養処理により必要な幹細胞数を確保し、それを注入用脂肪に加えて乳房に注入する方法です。
当院で行っている培養付加脂肪注入法を培養CALと呼んでいます。
詳しくは、本HPの「再生医療技術CAL・培養CAL」の「再生医療技術 「培養CAL」について」をご参考ください。