脂肪注入の持続期間とダウンタイムは?定着率や施術後のリスクを解説
エイジングケア

脂肪注入を受けたとき、脂肪の定着率や持続期間は気になるポイントですよね。
脂肪の定着率は部位によっても異なりますが、40〜80%と言われています。注入した脂肪が100%定着するわけではないことを理解しておきましょう。
また、脂肪注入後の腫れや炎症が落ち着くまでの期間、副作用やその経過についても解説いたします。
そもそも脂肪注入ってどんな施術?
脂肪注入とは、お腹や太ももなどから取り出した脂肪を、気になる深いしわやくぼみ、また肌表面の凹みに注入することで、立体的でふっくらとした印象に導く施術です。
一般的には顔や胸、手などへ移植し、ボリュームを増やすことでハリ感を出せると言われています。長い目で見れば、何度も施術を繰り返す可能性は低いと言えるでしょう。
脂肪注入の効果はどれくらい続くの?
脂肪注入は、注入した脂肪が定着すると長期間効果を保ちやすくなると言われています。注入部位や注入量、個人差によって差はありますが、一般的な持続期間は数年ほど、長期にわたって効果にほぼ変化が見られない方もいます。また、おでこや手甲のような動きの少ない部位では、効果が比較的長く続く傾向にあります。
ただし、口の周りや表情筋などよく動く部位では効果が速く失われることがあったり、習慣や体質などにも影響されるため個人差があります。あくまで一般情報として参考にしてみてください。
注入した脂肪は100%定着しない!その理由は?
脂肪を注入した直後の形が完成系と思われるかもしれませんが、施術時に注入した脂肪はすべて定着するわけではありません。注入した脂肪は、その場所で酸素や栄養が供給されて初めて定着します。周囲の血流から酸素や栄養が供給されない場所では定着できず壊死してしまうため、周囲の血液に触れない場所ができるだけ少なくなるように注入することが必要です。そのため、一度に注入できる脂肪の量には限りがあります。
また、吸引された脂肪は不純物(老化細胞や吸引の圧力でオイル化してしまった脂肪)を含んでいたり、ダメージを受けています。不純物を取り除き、ダメージを受け減ってしまった幹細胞を足してあげる等で、より定着しやすくなるといわれています。
施術の際は、注入する脂肪の質や量・部位・注入方法が重要なポイントになるため、医師とよくご相談くださいね。
脂肪注入の定着率を高めるための注意点
脂肪の定着率は施術後の過ごし方でも変わってくると言われています。ここからは、施術後に避けた方が良いポイントを4つ解説していきます。
- マッサージ
- 施術後3ヶ月間はマッサージを避けましょう。マッサージをすると、しこりや脂肪の壊死につながり脂肪が残りにくくなるとされています。
- ダイエット
- 極端なダイエットをすると、栄養不足や脱水による血流不足につながり、定着率の低下につながると言われています。
- 喫煙
- タバコに含まれるニコチンは血管を締め付け、血行を悪くする可能性があります。血管が収縮・圧迫されると脂肪全体に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなり、定着を妨げてしまうことが考えられます。
- 過度な冷却
- 施術後に腫れなどの症状がある場合、アフターケアとして患部を冷やす人も多いかもしれません。冷やすこと自体は悪い行為ではないのですが、冷やしすぎると血流が悪くなり脂肪の定着率を下げる可能性があります。冷やし方は担当の医師やクリニックに確認し、正しい方法でのアフターケアを心がけましょう。

ここからは、脂肪注入を受けた後のダウンタイムや副作用について解説していきます。
ダウンタイムはどれくらい?
ダウンタイムとは、施術後の腫れや炎症が落ち着くまでの期間を指します。部位ごとのダウンタイムは以下の通りです。
- 顔の場合
- 顔の場合、自然に見えるまでの期間は約1週間〜2週間と言われています。痛みや腫れは2〜3日程度で落ち着く場合がほとんどですが、脂肪注入部位に内出血が出た場合は痛みや腫れが続くこともあります。
- 手の場合
- 手の場合、自然に見えるまでの期間は約3日と言われています。脂肪を取った部位は内出血や軽めの筋肉痛に似た痛み、むくみなどが2週間程度続くことがあります。術後に行う日々のアフターケアで副作用が和らぐ可能性もあります。クリニックの指示に従って、できるだけ気をつけて過ごすことをおすすめします。
どのような副作用が出るの?
副作用やその程度は施術部位や受ける施術内容により個人差があります。一般的なリスクや副作用は以下の通りです。
- 顔を施術した場合の具体的な副作用
-
- ・熱感
- ・腫れ
- ・内出血
- 手を施術した場合の具体的な副作用
-
- ・腫れ
- ・むくみ
- ・軽い内出血
また、脂肪を吸引した場所に筋肉痛のような痛みや、術後3週間後ぐらいから吸引を行った場所が固くなることがあります。
施術直後~1週間後の副作用は?
ここでは、施術直後から1週間後に考えられる部位ごとの副作用について具体的に解説いたします。
- 顔の場合
- 施術直後に注入部分が少し腫れ、内出血が出ることがあります。また、数日間は注入部位に腫れや痛みが見られることも。しかし、術後の経過とともに数日程度で落ち着いてくることがほとんどです。当日からメイクや洗顔ができるかどうかはクリニックの判断によって異なるため確認しておきましょう。
- 手の場合
- 施術直後にはむくみが出る可能性があります。ダウンタイムの副作用により、数週間はふくらんで見えることもあります。
おわりに
今回は、脂肪注入の定着率やダウンタイム期間とそのリスクについて解説しました。定着率や注入場所、吸引の量には個人差があります。納得のいく仕上がりにするためにも、カウンセリング時に思い描く理想の形や生活習慣などを医師とよく相談してみてくださいね。